男女とも平均寿命の長い市区町村は?

2023.06.01

先日、市区町村別の平均寿命が厚生労働省から発表されました。平均寿命がいちばん長かったのは、実は男女ともに同じで、神奈川県川崎市麻生区でした。
皆さんのお住いの市町村はいかがでしょうか?

平均寿命トップ5の市区町村

 ランキングといわれると、なんとなく気になってしまうものですよね。しかも今回は平均寿命のランキングです。
 厚労省が発表した「令和2年市区町村別生命表の概況」によると、平均寿命が長かったトップ5は下記の市区町村でした。

●男性
1位 神奈川県川崎市麻生区 84.0歳
2位 神奈川県横浜市青葉区 83.9歳
3位 長野県上伊那郡宮田村 83.4歳
4位 愛知県日進市     83.4歳
5位 京都府木津川市    83.3歳

●女性
1位 神奈川県川崎市麻生区 89.2歳
2位 熊本県上益城郡益城町 89.0歳
3位 長野県下伊那郡高森町 89.0歳
4位 滋賀県草津市     89.0歳
5位 兵庫県芦屋市     88.9歳

平均寿命ワースト5の市区町村

逆に、平均寿命が短かったのは次の市区町村でした。最も短い市区町村も、実は男女ともに同じでした。

●男性
1位 大阪府大阪市西成区  73.2歳
2位 大阪府大阪市浪速区  77.9歳
3位 大阪府大阪市生野区  78.0歳
4位 青森県下北郡東通村  78.1歳
5位 青森県上北郡六ヶ所村 78.3歳

●女性
1位 大阪府大阪市西成区  84.9歳
2位 青森県東津軽郡今別町 85.5歳
3位 青森県南津軽郡田舎館村 85.5歳
4位 青森県南津軽郡大鰐町 85.6歳
5位 青森県むつ市     85.6歳

市区町村で10歳の差

平均寿命が最も長い川崎市麻生区と短い大阪市西成区を比べると、女性は4.2年の差ですが、男性は10.8年もの差があります。
なぜこうした差が生まれるのか、厚労省の発表資料ではその分析はされていません。
ただ、川崎市麻生区は多摩丘陵に位置し、坂道が多く、公園の数も多いなど、自然に体を動かしやすい環境にあるようです。東京新聞の記事では、「健康や行動は周辺環境の影響を受けている」「電車やバスが充実している地域では車に頼らず、歩くことが多くなる」「公園や緑が多い地域に暮らす人は『うつの割合が少ないなど、メンタル面への影響も示唆されている』」といった千葉大予防医学センター社会予防医学研究部門の近藤克則教授のお話が紹介されていました。

皆さんの住んでいる地域はいかがでしょうか?
下記の統計表には、全国の市区町村別平均寿命が紹介されています。
 

◎参照
厚生労働省「令和2年市区町村別生命表の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/ckts20/index.html
統計表 市区町村別平均寿命
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/ckts20/dl/ckts20-03.pdf

東京新聞 全国1887市区町村で男女とも平均寿命1位の自治体とは?最下位より男性は10歳以上長生き その理由は
https://www.tokyo-np.co.jp/article/252814

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