ロコモ、フレイル、サルコペニア
2018.03.01
「ロコモ」「フレイル」「サルコペニア」。
これらの言葉、ご存知ですか?
まるで呪文のような言葉ですが、どれも要介護につながりやすい状態として注目されています。
まず、「ロコモ」は「ロコモティブシンドローム」の略で、
運動器の障害のために「立つ」「歩く」といった移動機能が低下した状態のこと。
2007年に日本整形外科学会が提唱した概念です。
ちなみに、運動器とは、筋肉や骨、関節、軟骨、脊椎、椎間板など、身体運動にかかわるものの総称です。
次に「サルコペニア」とは、加齢に伴って筋肉が減少した状態のこと。
筋肉量や筋力の低下、歩くスピードの遅さなどが、サルコペニアの診断基準です。
もうひとつが「フレイル」ですが、これは定義があいまいで、
ストレスに対する脆弱性が高まり、生活機能障害や要介護状態などに陥りやすい状態
と言われています。
筋力の低下で動作がゆったりになったり、転びやすくなったりすることだけでなく、
認知機能やうつといった心の問題、一人暮らしや閉じこもり、貧困といった社会的な問題も含んだ概念です。
ただ、そう聞いてもイメージしにくいかもしれませんね。
ざっくり言うなら、体も気持ちもヨレヨレしている状態のこと、です。
つまり、ロコモやサルコペニアは身体的にヨレヨレしはじめている状態で、
フレイルは、もう少し広い意味でヨレヨレしている状態のこと。
そして、いずれも共通しているのは、
放っておいたら介護が必要になりやすいということと、
まだ挽回するチャンスはあるということ、です。
「横断歩道を渡り切るのに時間がかかるようになった」
「イスから立ち上がるのが遅くなった」
「階段を1階分、ひといきに上れなくなった」
「人と会うのが億劫になった」
心当たりがある方は、もうロコモやサルコペニア、フレイルに陥りつつあるかもしれません。
日々の生活のなかで意識的に体を動かすようにしましょう。
筋力はいくつになっても鍛えられます。
ただし、痛みやしびれなどの症状がある方は、自己流に運動をする前に、専門家に一度相談しましょう。
メディカルプライム高輪の5階に、この春から「高輪台さいとう整形外科」がオープンします。
開院は、2018年4月2日の予定です。
運動器のことでお悩みの方、あるいは、スポーツによる障害や外傷でお悩みの方は、ぜひご相談ください。